AIを使えば、プログラミング経験がなくてもホームページの構成、文章、画像、デザインの原案を短時間で作れます。しかし、「会社名と業種を入力したら事業用サイトが完成する」わけではありません。誰に何を伝えるか、問い合わせをどこへつなぐか、公開後に誰が管理するかは人が決める必要があります。
この記事では、初心者が迷わず進められるように、準備から公開後の改善までを7ステップに分けます。途中で使えるコピー用プロンプト、1ページ目の完成例、公開前チェックリストも用意しました。まずは個人情報や決済を扱わない、5ページ程度の小さなサイトを完成させることを目標にしてください。
目次
最初に結論:AIで作る範囲と人が決める範囲を分ける
AIに向いているのは、構成案、見出し、文章の初稿、FAQ候補、デザイン案、簡単なコードの試作です。一方、会社情報、料金、実績、法的表示、顧客情報、公開判断は人が確認します。
- AIへ任せる:案出し、整理、言い換え、試作品
- 人が決める:目的、対象顧客、事実、責任範囲、公開後の運用
- 専門家も検討する:予約、決済、会員機能、個人情報、独自システム
最初から複雑なWebアプリを作らず、情報を伝えて問い合わせを受ける基本サイトから始めると、失敗の範囲を小さくできます。
完成までの全体像
- 目的と成果を一つに決める
- 必要なページを5つに絞る
- 作成方法とツールを選ぶ
- AIへ渡す事実を準備する
- 構成と文章を生成して編集する
- フォーム・スマホ・SEO・安全性を確認する
- 公開して数字を見ながら改善する
初心者の場合、初回は準備60分、試作90分、確認60分を目安にします。デザインを作り込む前に、必要な情報と問い合わせ導線が揃っているか確認してください。
ステップ1:ホームページの目的を一つ決める
「会社を知ってもらう」「問い合わせを増やす」「予約を受ける」「採用応募を集める」など、目的を一つに絞ります。目的が複数あると、トップページのボタンや文章が増え、読者が次に何をすればよいか分かりにくくなります。
初心者向け準備シート
- 対象読者:誰に見てほしいか
- 提供内容:何を提供するか
- 選ばれる理由:競合と何が違うか
- 対象地域:どこで対応するか
- 最終行動:問い合わせ、予約、購入、応募のどれか
記入例
「横浜市の小規模飲食店に、月額制のホームページ更新代行を提供する。専門用語を使わず、写真と営業時間の変更を3営業日以内に対応する。サイトを見た人には無料相談フォームを送信してもらう。」
この文章が、AIへ渡す最初の材料になります。
ステップ2:必要なページを5つに絞る
最初から大量のページを作る必要はありません。一般的な小規模事業サイトなら、次の5ページから始められます。
- トップページ:対象顧客、提供内容、強み、行動ボタン
- サービス:内容、料金の考え方、対応範囲
- 会社・運営者情報:名称、所在地、代表者、連絡方法
- よくある質問:依頼前の不安、期間、支払い、対応範囲
- 問い合わせ:必要最小限の入力項目と個人情報の説明
事例、採用、ブログは公開後に追加できます。予約・決済が必要な場合は、外部サービスを利用するのか、サイト内へ組み込むのかを先に決めてください。
ステップ3:作成方法とAIツールを選ぶ
初心者向けの選択肢は大きく3つです。
AI搭載ホームページ作成サービス
質問へ答えるとページを生成し、そのまま公開できます。サーバー管理を減らしたい人向けです。独自ドメイン、フォーム、SEO設定、データ出力が使えるか確認します。
WordPressと生成AI
AIで構成や文章を作り、WordPressで管理します。記事を増やすオウンドメディアに向きますが、更新、バックアップ、セキュリティ管理が必要です。
AIによるコード生成
自由度は高い一方、公開環境、エラー、権限、秘密鍵、保守の知識が必要です。個人情報を保存しない試作品から始め、事業利用前に専門家の確認を検討してください。
料金だけでなく、年間総額、SEO、バックアップ、移転性まで比較する方法はAIホームページ作成ツールの選び方で解説しています。
ステップ4:AIへ渡す情報を準備する
AIへ「ホームページを作って」とだけ指示すると、一般的で事実確認できない文章になりやすいです。以下を箇条書きで準備します。
- 正式な会社名・屋号
- 提供サービスと対象外の業務
- 対象顧客と対応地域
- 料金または見積もり方法
- 営業時間、連絡方法、返信目安
- 確認できる実績や資格
- 避けたい表現、書いてはいけない情報
- 問い合わせ後の流れ
顧客名、未公開資料、パスワード、APIキーは入力しません。実例が必要な場合は匿名化したダミーデータを使います。
ステップ5:コピー用プロンプトで構成と文章を作る
次のプロンプトへ準備した内容を入れて使います。事実が足りない場合に、AIが勝手に補わず質問するよう指定するのがポイントです。
あなたは小規模事業者向けWeb編集者です。
以下の事実だけを使い、5ページ構成のホームページ原稿を作ってください。
目的:
対象顧客:
提供サービス:
選ばれる理由:
対応地域:
料金・見積もり方法:
営業時間・連絡方法:
確認済みの実績:
問い合わせ後の流れ:
避ける表現:
ページ:
1. トップ
2. サービス
3. 会社・運営者情報
4. よくある質問
5. 問い合わせ
条件:
- 専門用語を避ける
- 各ページの冒頭で読者の疑問に答える
- 確認できない実績、数字、資格を作らない
- 不足情報は推測せず「要確認」と記載する
- 各ページに適切な行動ボタン案を1つ付ける
- 見出しと本文を分けて出力する
トップページの完成イメージ
トップページは、次の順番なら初心者でも整理しやすくなります。
- 誰のための何のサービスか
- 解決できる悩み
- 主なサービス3項目
- 選ばれる理由
- 利用の流れ
- よくある質問
- 問い合わせボタン
AIの文章は必ず読み直し、抽象的な表現を具体化します。「迅速に対応」ではなく「通常3営業日以内に返信」のように、確認できる範囲で書き換えてください。
ステップ6:公開前に人が確認する
デザインが整っていても、フォームや事実が間違っていれば公開できません。次の順番で確認します。
事実と信頼性
- 会社名、住所、電話、営業時間が正しい
- 料金、実績、資格を一次資料と照合した
- 架空の口コミや導入実績がない
- 問い合わせ後の流れが実際の運用と一致する
スマートフォン
- メニューが開閉できる
- 文字が小さすぎず、横にはみ出さない
- 電話番号と問い合わせボタンを押せる
- フォーム入力とエラー表示が使いやすい
問い合わせフォーム
- 実際に送信し、管理者通知が届く
- 自動返信の内容と送信元が正しい
- 入力項目は必要最小限になっている
- 保存場所と保存期間を確認した
SEOの基本
- ページごとに内容を説明するタイトルがある
- メタディスクリプションを設定した
- 見出しが順番どおりに使われている
- 画像に内容を説明する代替テキストがある
- 関連ページを内部リンクで接続した
- サイトマップをSearch Consoleへ送信できる
安全性と復旧
- 管理者パスワードを使い回していない
- 顧客情報や秘密鍵をAIへ入力していない
- バックアップを作成し、戻し方を確認した
- 問題発生時の連絡先と停止方法を決めた
詳細なリスクと回避策はAIホームページ作成のデメリット9選で確認できます。
ステップ7:公開後の数字を見て改善する
公開はゴールではなく、改善の開始です。最初の28日間は次の数字を記録します。
- 検索結果での表示回数
- 検索結果からのクリック数とCTR
- 訪問者が多いページ
- 問い合わせボタンのクリック数
- フォーム送信数
表示回数が少ない場合は、検索されるテーマの記事やページを追加します。表示されるのにクリックされない場合はタイトルと説明文を見直します。訪問されても問い合わせがない場合は、対象顧客、料金、実績、ボタンの位置、フォーム項目を確認します。
公開後の改善ルール
- 1週間後:リンク、フォーム、スマートフォン表示を再確認
- 28日後:Search Consoleで表示回数、クリック、検索語句を確認
- 3か月後:問い合わせにつながったページを残し、弱いページを改善
一度に多くの項目を変えると効果が分からなくなるため、タイトル、本文、導線など改善箇所を一つずつ記録します。
初心者がよく止まるポイント
AIの文章が一般論ばかりになる
対象顧客、対応地域、具体的な作業、対応しない範囲を追加します。固有情報がなければ、AIも固有の文章を作れません。
どのツールを選べばよいか決められない
候補を2つに絞り、同じトップページを30分ずつ試作します。完成度ではなく、文章修正、スマートフォン、フォーム、SEO、バックアップを自分で扱えるか比較します。
見た目の修正が終わらない
色は2〜3色、フォントは1〜2種類に絞り、先に内容と導線を完成させます。公開後に数字を見て改善できるため、最初から完璧を目指す必要はありません。
自作すべきか外注すべきか分からない
90分の試作で、自分で修正できる範囲を確認します。予約、決済、会員情報、独自連携で止まる場合は、その部分だけ専門家へ依頼できます。判断方法はAI自作と制作会社の比較をご覧ください。
公開前チェックリスト
- 目的と最終行動を一つに決めた
- 5ページに必要な情報が揃っている
- AIが作った数字・実績・資格をそのまま使っていない
- スマートフォン実機で確認した
- フォームを送信し、通知と自動返信を確認した
- タイトル、説明文、見出し、代替テキストを設定した
- プライバシーポリシーと必要な法的表示を確認した
- バックアップと復元方法を確認した
- 公開後の更新担当者と点検日を決めた
まとめ
AIでホームページを作るときは、いきなりデザインを生成するのではなく、目的、5ページ、確認済みの事実を準備します。その後、コピー用プロンプトで初稿を作り、人が事実、スマートフォン、フォーム、SEO、安全性を確認します。
まずは個人情報や決済を扱わない小さなサイトを完成させ、公開後28日の数字から改善してください。費用の全体像はAIホームページ作成で発生する7つの費用も参考になります。
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